星の唄


ユイは久しぶりの授業に疑問を持った。


ソラの持っていた書類がお伽話ではない限り、最後まで碧い星を守った人達がいるはずだ。
それは授業に出てくるべきではないのだろうか?

授業には碧い星を守ろうとした人達の話は一度も出てきたことはなかった。


さらに。


この授業には¨これから¨の話がないのだ。

大切なのは¨これから¨何をするか、ではないのだろうか?

¨これから¨の為に知識を得るのではないのだろうか……?


ただ、それは、誰にも聞くことは出来ない。

きっと、誰も知らない。


ユイはなんとなく、そんな気がしていた。

もちろん。

理由も根拠もなかった。
ただ、そう思った。


もし、知っている人がいるとすれば…それは一人だけだろうとユイは思った…。


< 40 / 189 >

この作品をシェア

pagetop