星の唄


着いたのは真っ暗な空間だった。
ユイは何かに座っていた。

と思ったのはつかの間。

急に目の前が明るくなった。
真っ暗だと思っていたが、目の前が覆われていただけだった。


(…ここは?)


ユイの眼にたくさんの機械とカプセルのような椅子が映っていた。
椅子にはユイと同じくらいの子供が座っていた。
何人かはユイのように眼を開け回りを見渡していた。


「はい、皆さん、おはようございます。順番にこちらへお願いします。」

急に声が響きそちらを見ると、青いスーツを着た女の人達が起きた人から順に大扉へ案内していた。


ユイは¨星のかけら¨を確かめた。


他の手荷物は一切なかったが、¨星のかけら¨だけは首からぶら下がっていた。
思った通りだった…。


椅子から立ち上がり案内されるまま、大扉へ向かった。


< 47 / 189 >

この作品をシェア

pagetop