星の唄
入ってきたのはユイと同じ17歳くらいの蒼い髪の青年だった。
少し違ったのは、彼の足は義足だった。
義足は特に珍しいものではないが、ユイは初めて見た。
それこそ、授業でしか習っていないことだった。
青年はユイに気付き、視線を向けた。
(わわわ…。)
青年は少し慌てるユイに声をかけた。
「君も星が好きなの?」
青年の声は透き通った綺麗な声だった。
まるで星の中に溶け込むような声だった。
「うん。」
ユイは恐る恐る返事をした。
なぜなら、今まで同じクラスの人としか話したことがなかった。
「そうか。」
彼は嬉しそうに頷いた。
それを見たユイも少し嬉しくなった。
それから、特に話しもせず、二人は星を眺めた。