星の唄
「彼女を案内するようにリーダーから頼まれたものですから。」
しばらく沈黙が続いた後、結衣の後ろから聞き覚えのある声がした。
「…鈴音さん。」
結衣の後ろを鈴音が歩いていた。
それを見た結樹は興味本意のように口を出した。
「リーダーが?」
「はい。その為しばらく席を外します。結樹さんの補佐は透夜(トウヤ)に頼んでますから、サボらずに仕事をお願いします。」
「………ハイ。」
「さ、行きましょう。結衣さん。」
結樹に言うだけ言って鈴音は笑顔で結衣を促し、司令室に入って行った。
その間、結衣は奏空を一度も見なかった。