星の唄
大きめの本棚に本はギッシリ詰まっていた。
ソラの部屋で読んでいた本もある。
一番多い本は碧い星の写真集だった。
(…やっぱり昔から星が好きなんだ。)
いつの間にか時間を忘れ、結衣は碧い星の本を読みはじめていた。
次々に本棚から本を取り、開く。
どの本でも碧い星は綺麗な色をしていた。
…バサッ。
(…?)
突然、読んでいた本から紙が落ちた。
拾い上げてみるとそれは写真だった。
たくさんの星が映っている。
さらに、よく見ると何か書いてあった。
ひとつの小さな星を丸で囲んで、その横には¨ソラ¨と書かれている。
隣の星にも同じように丸があり、¨ユイ¨と書かれていた。
それはいつ書かれたものかも解らないが、綺麗とはいいにくい幼い字だった。
結衣はひとつ目をこれに決めた。
¨ソラ¨とはもしかしたら、あのソラなのかもしれない。
結衣は結樹に言われた通り、ギュッと願ってその写真に触れた…。