星の唄
書き始めてしばらくして、急に結衣は固まった。
バッと青年を見て声をあげた。
「おにいちゃんなんてなまえ?」
「え…?あ、うん、ソラだよ。」
「ソラ?わかった。」
結衣はそれだけ聴くと、嬉しそうにまた紙に向き直った。
「できた!はい!」
そう言って差し出されたのは一枚の写真だった。
夜空に星がたくさん写っている。
小さな星に一つずつ丸が付けてあり、綺麗とは言いにくい字で、それぞれに¨ユイ¨¨ソラ¨と書かれていた。
「わたしとおにいちゃん。これでどこでもさみしくないよ?そらはおんなじだから。」
結衣は笑って言った。
ソラは戸惑いながらも写真を受け取り笑顔を見せた。