星の唄
再会
記憶を思い出しても、思い出さなくても、授業は毎日あった。
ただし、プログラムは異なっていた。
記憶を思い出せていない人は碧い星の話を聞いたり、本を読んだり、夢を見たりしていた。
もちろんそれも自由に選べるのではなく、プログラムに従って決められている。
すべてコンピュータと向かい合うだけの授業だった。
思い出している人はまずは碧い星について、正しい知識の講義を受けた。
そしてテストに合格した者から¨将来¨を決め、必要な知識の講義を受けることができる。
すべて人と向き合う授業になる。
記憶を取り戻し始めた結衣も、今日から正しい知識について学ぶことになる。
結衣は身支度を終え、指定された部屋へ向かって行った。