ニコ★イチ
気持ちを落ち着かせ様と息を大きく吸う。



少しすると、俺の気配に気付いた藤岡が一人近づいてきた。





自然と体が身構える。





「遅いよ」





遅…い?



予想外の藤岡の言葉に、俺は眉を寄せた。





「もし手離すような事があれば、遠慮なくさらうからね。僕、意外としつこいよ?」





更に意味がわからない言葉を残して不敵な笑みを浮かべた藤岡は一人、俺が来た方向へと歩いて行った。
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