【短編】今夜、きみと最後のキスを
「じゃあラブラブ?」

「どっちもちがっ……!」


「うらやましいだろー」

そう言うと直樹くんは、あたしの肩をぐいっと抱き寄せた。


「ちょっ……直樹くん!?」

「お前も早く大きくなってラブラブな彼女作れよー」


……。


何気ない言葉なんだけど、なんだかぐっと胸に迫るものがあった。




俊太くんは……大人になるまで生きられるんだろうか。


「そんな顔、しちゃダメだよ」


耳元に唇を寄せて、直樹くんが静かに言った。


「ごめっ……!」

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