【短編】今夜、きみと最後のキスを
「俊太くん、あのね」
あたしはそれから、俊太くんに気づかれないようにちょっとずつ距離を詰めていった。
「こないだのこと、謝ろうと思って」
本当にちょっとずつ。
「言い過ぎたなぁ、って思ってて……」
その時だった。
「直樹にーちゃん!」
俊太くんはあたしの向こうに明るい声を向けた。
振り返ると、いつものように柔らかな笑顔をした直樹くんがいた。
「二人とも、こんな所でなにして……」
言葉が途切れ、柔らかな笑顔が急に険しいものに変わった。
あたしはそれから、俊太くんに気づかれないようにちょっとずつ距離を詰めていった。
「こないだのこと、謝ろうと思って」
本当にちょっとずつ。
「言い過ぎたなぁ、って思ってて……」
その時だった。
「直樹にーちゃん!」
俊太くんはあたしの向こうに明るい声を向けた。
振り返ると、いつものように柔らかな笑顔をした直樹くんがいた。
「二人とも、こんな所でなにして……」
言葉が途切れ、柔らかな笑顔が急に険しいものに変わった。