Ghost Lovers
何でこんなに笑顔でいられるのだろう?
どうしてこんな家を見つけられるの?
ガチガチと寒くもないのに震える歯を鳴らしながら、
私は首を横に振り続けた。
――この家、何か変。
今までの比ではないくらいの
嫌な邪気を感じる。
怨念と邪念が渦巻くような――そんな、雰囲気。
「もうっ!ワガママ言わないの!」
「これも仕事の内だぞっ!」
「やだやだ!!だってこの家……」
絶対何か”いる”もん!!!
空は、まるで雷雲の真下にあるように暗い。
まだ昼時だというのに夜のようだ。
刺々しく暗い外観。
コウモリが周囲を無数に飛び回っている。
まさしく、悪魔が暮らすような。