Ghost Lovers
これも妖怪の力…なのかもしれない。
いつか食べるために、手懐ける…っていうのも考えられるけど。
でも例え後悔したとしても、何だか大丈夫な気がするの。
みんな、悪い妖怪に見えないから。
(何の根拠もないんだけど……)
どうかこれも、いつもの私の不思議な力で
現実になりますように。
「お前なんかのどこに凜が気にいったのか知らねぇが…
オレは人間なんて認めてねぇからな。」
ふふ、と挑発的に笑う。
「いいよ。あ…今度、楼の部屋も掃除してあげようか。」
「いらねぇ!」
そう叫んで、また勢いよく山道を走りだす。
今度はしっかりと掴まって、振り落とされないように。
”家”までの道を駆ける。
「速いってばー!!怖い怖い!!」
「―――。」
「え、何て?!」
嘘。
ちゃんと耳に届いたよ。
買い物くらいは付き合ってやるーってね!