Ghost Lovers
私狙いの妖怪で溢れてほしいわけではないけれど
少しくらい働かせてほしいよ。
「…私、何でここにいるの?」
「…は?!」
「客寄せにもなんないのに……。」
私一人が寝そべっても余るくらいのソファ。
その淵に凜は腰かけて腕を組み、
私を見下ろす。
「この屋敷を俺から奪うと言ったのは誰だ。」
「う゛…。」
確かに、私は”家業”でこの家を買い取ったのだから
住む権利があって守る義務があるんだけど…
いつまでたっても、ここに住み着いている三人は出て行こうとしない。
「出てって。」
「断る。」
いままで、ずっとこの繰り返しだ。