Ghost Lovers

まさかと言うように嘲笑し、
凜は再度カップに口をつける。

その顔をじっと眺めていると、
彼は居心地が悪そうに私を睨み返した。


「見るな。」
「答えてよ。」
「はっ、まさか。」


予想通りの答えが返ってきて、思わず笑みが浮かぶ。

悪魔で冷たくて怖いけど、素直なところもあって。
そういうところは、人間も妖怪も変わらない。



「やっぱり?」


凜の顔を覗き込むように笑う。
彼は眉間に皺を寄せて、カップの中身を見つめて言った。


「あいつらは…ただの居候だ。」
「い、」


居候…ね。

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