Ghost Lovers
やっぱり、ここは私の居場所じゃない。
生身の人間には危険すぎる。
家なら、また別の家を借りよう。
親が何と言おうと知ったことではない。
自分の命の方がもちろん大切だ。
「や…やっぱ前言撤回…。どうもお邪魔しまし「だが、」
「……へ?」
そこで、何故か悪魔に遮られてしまった言葉。
このまま、こんなところから退散しようと思っていた私は
腑抜けて素っ頓狂な声を上げた。
悪魔はククッ…とまた笑って、
漆黒の羽根についた私の一滴の涙を
ペロリと舐める。
「この涙の味、気にいった。」
「……はい?」
何ソレ。