Ghost Lovers

「あえて言うなら、宿代の徴収――…と
 この屋敷を汚くするくらいだ。」
「きっ…汚く?!何で?!」


もう汚いのに、まだ?!


「ゾンビが美しい部屋を好むか?」
「……う゛。」


ゾンビとか来るんだ……。

想像するとゾッとした。
そんなゾンビとかに料理運んだりするの?!
一体どんなもの食べるのよ?!


「ゾンビに料理などいらない。」
「え、」
「他の妖怪も、食べないよ。」
「今――私の心、」


読まれた?!


呆然と横を歩く凜を見つめると、
私の視線に気づいたのか、こっちにチラリと視線を向けた。
お前の顔が分かりやすいからだ、とそう言って微笑む。

最悪だ…この悪魔。
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