Ghost Lovers
チカラ
現在、午前0時。
眠たくて、瞼はどんどん下がってくるのに
その度にやっぱり目が覚めて眠れなくなる。
原因は、そう……
「小町ちゃんっ!」
これ。
「うるさいうるさい!!寄るなー!入ってくるなっ」
力の限り、部屋の扉を体全体で押し返す。
わずかな隙間から見えるのは――喜代の笑顔。
妖怪に馬鹿力が敵うわけないとは思うけど
部屋に入れるわけにはいかないの!
「何でよー。ケチー。」
「私、もう寝るから!」
「安心して?横で大人しく見てるー!」
そんなわけないだろうこの龍が。