夢で見た君との空
「そうだったんだねー」
「うん」

だからといって、期待はしない。
あたしは……こんなにもことがうまく行き過ぎていることに疑問を持っていた。

「でも、俺今、彼女いるんだ」
「……え?」

彼女が、いる……?

知らなかった。
シラナカッタ。

章は遠慮がちに呟いた。

「ごめんな」

あたしは意味が分からなかった。
どうしようもない気持ち。
もうそこまで膨らんでいたのに。
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