sweet
心でそっとつぶやいた。



少し低めの音量が私の耳に鳴る。



今聞いてるのは『絢香』の『恋焦がれて見た夢』って曲。



切ない気持ちがなぜか重なる。泣きそうになってくる。



「…ッ……」



泣きそうなのがばれないように枕に顔を伏せる。




あーだめだぁ…



「ちょっと部屋から出て行きまーす。どーぞお2人さんでー。」




私は棒読みになってしまった言葉を残して外にでた。



ガチャ…



玄関から飛び出すと見覚えのある後ろ姿があった。



長い巻き髪と細い足。



「メグ?」
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