sweet

私がそうつぶやくとビクっとその肩が動いた。



メグだった。



そして振り返って私と目が合う。



「…詩音。」



私の潤んだ目を見てメグは一瞬とまどったように見えた。



私はすぐに目を手でこすった。




怒られるのかな…？何言われるのかな…？




でももうあの怒ったメグの顔は無かった。




そして私の前までくると頭を下げた。




「？」



「ごめん！詩音！」




すすり泣くような音がメグから聞こえた。



メグ、泣いてるの？




「…メグ？」



私がつぶやくとメグは顔をあげて私とまた目を合わせる。




「私っ！悔しかったの！詩音が両思いになった事が…。でもいろいろ考えたの。友達と同じ人を好きになる事なんて自然な事だし、私には否定する権利もないって！もしこのまま強がってるまま詩音との仲が悪くなるのは絶対にやだって！だから…だから…」




メグはそこで言葉をつまらせてしまった。




メグが本当に反省してる事は見て分かる。




「もういいよ…。はい！これで仲直り！」