王子様のKiss
てなわけで、全部話した。
「ふ~ん。…で?一目ぼれしちゃったわけ?」
「はぁ!?んなわけないじゃん!!」
だって…
一目ぼれどころか、
男の子…怖いし……
心を読んだのか、
そんな私に声を掛ける奈美。
「あんたねぇ~。そろそろその男嫌い直さないと!」
「…だって……っていうか、嫌いじゃなくて、に・が・て!!」
「同じだっつーの!」
奈美ちゃんの指がおでこに飛んでくる。
うぅ…デコピン…
何気痛いんだよね、これ。
「痛いよ!」
「あ、あれ見て。」
私を他所に、全然違う方向を指差す奈美ちゃん。
無視ですかい!?
「プリン。売れ切れそう。」
「…え?…あぁ!!!」
プリン…?と思って、奈美ちゃんの指差すほうを見たら…
…売店だった。
しかもっ!
プリンがあと少しでなくなっちゃう…っ!!