王子様のKiss

「奈美ちゃん…」
「ん?」
「言ってきます!」
「え……」


自分の言葉さえも言い終わる前に私は、
風の如く駆けていった。

「はぁ…、そんなに急がなくても、大丈夫だってば。」

奈美ちゃんの声は私に届かず。

…プリン!
売り切れちゃう!
あのプリンすごいおいしいんだよね…
あと3個しかない!すぐなくなっちゃう!


思いっきり走る。
視線なんて気にしないっ!←
私って、こんなに早く走れるんだって思う瞬間…!

そのまま走っていった。


……ん?

…あれ?

人が…私の前に…

5メートル前。
私のまん前。
止まれない。

…ぶつかるっ!!

< 25 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop