王子様のKiss
「奈美ちゃん…」
「ん?」
「言ってきます!」
「え……」
自分の言葉さえも言い終わる前に私は、
風の如く駆けていった。
「はぁ…、そんなに急がなくても、大丈夫だってば。」
奈美ちゃんの声は私に届かず。
…プリン!
売り切れちゃう!
あのプリンすごいおいしいんだよね…
あと3個しかない!すぐなくなっちゃう!
思いっきり走る。
視線なんて気にしないっ!←
私って、こんなに早く走れるんだって思う瞬間…!
そのまま走っていった。
……ん?
…あれ?
人が…私の前に…
5メートル前。
私のまん前。
止まれない。
…ぶつかるっ!!