王子様のKiss
…??
「だから付き合えるだけラッキーじゃん。早いうち手ださないとダメだろ?つまり、お前は俺に騙されたんだよ。」
「いや…」
「男なんてみんなこんなもんだよ」
潤の顔がどんどん首筋に近づいてきて…
どんどん恐怖が近づいてきて…
「うぅっ…ふっ…」
涙がこぼれ落ちる。
「まっ、このまま抱かれてたら、痛くはしないって」
といって、私の頬を指差す。
潤の手が下に下がっていく。
もう…駄目だ……
目をぎゅっと閉じたその時
プルルル……
携帯が鳴り響く。
私の携帯だ。
―――着信 奈美ちゃん
と記されてる。