王子様のKiss
窓から放たれる日光は眩しく暑く、
そのせいか教室はむしむししてて、
・・・なんつーか、最悪…
「夏なんか早く終わればいいのにな……」
「まぁ、それもそうだよな〜」
2人して感心して、
机に伏せた。
目を瞑ると、真っ暗な世界に陥る。
俺はできるだけ、涼しげな水色の世界をイメージして、
周りは氷だらけの世界を想像した。
……やっぱり想像だけじゃダメだな…
現実になればいいのにな…
伏せたまま、俊介が話し出す。
「そういえば、夢夏ちゃんって、どうなったの?」
…出た、その名前。
「……別に」
「はぁっ??うそつけ!!なんかあったろ??」
俺が素っ気なく返事を返すと、俊介は物凄い形相をして声を張り上げた。
…いや…驚きすぎじゃね??
「…座れって、お前注目の的だぜ??」