恋愛詐欺‐高校生‐




先生の目が安堵の色に染まった。



「そういうことか。先生の気持ち見透かされたかと思ったよ。実はね、先生マリッジブルー。」



屈託なく笑う先生の目の下にはパッと見でも分かってしまうほどの隈ができていた。



「先生今日はゆっくり休んでね。何かあったら私が何でも聞きますよ。」



先生にさようならを告げ、教室のドアを開けると、さっきまでの教室の温かさと廊下の冷たさの温度差がなんだか痛いほど身に染みた。






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