リク小説★



―――…ちょ、っと。


何?この状況。


何であたしが海に引っ張られて歩いてるの?


てゆうかさ、
海、何してんの?


いっそのこと
放っておいてほしい。


…キス、したくせに。



「……離してよ。」


「やだ。」


……やだ?


何?やだって。

言いたいのはあたしの方なんですけどっ!


振り向く事もなく
背中しか見せない海に


あたしの心の中には、汚い感情が混ざり合ったような波が押し寄せて来て。


こんな思い、したくないのに。

こんなあたし、見せたくないのに。


こんな今のあたしは
放っておいてほしいのに。

とことん伝わらないあたしの想いが、もどかしさから悲しみに変わる。
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