リク小説★


「…あのさ、一つ、言っていい?」


「…え…何…?」


いつのまにか、あたしの背中にも海の腕が回っていて
心地のいい、リズム。
温度。


「あんまさ、見せたくないんだけど。」


「……へ?何を?」


「南美に…決まってんじゃん。」


「…は…はい?」


「…だーっもう!…だから、見せたくないんだよ!他の男に!!」



「……………………へ。」


「…見せたくねーんだよ…変な男、付きそうだし。」

「は…は、はあっ?」


なっ、そ、それはっ
あたしのセリフだっつーの!!


「ナンパされてるしよ。」

「か、海もでしょ!!?」


「はっ?!されてねーよ!!」


「んなっ…!あれをされてるってゆーのよ!!」


「あれってどれだよ?!」

はっ?!?!


「んもっ…本当、バカ!!」

「は…はぁあ??」


「……あ、…てか、服のクリーム…どうしたの?」


「え…?…あっ。ああ!!」


離れて服を見てみれば、きっとあたしのワンピースにも
同じ位置にクリームが付いている。


「ちょっ…バカ!!拭いてから抱き着きなさいよ!!」


「…なっ?!てか、抱き着いて来たのは南美だろっ?!」


!!!!!!


「ちっ…違う!!!」


オニューのワンピースに、クリームの染みが気になるけど


だけどもうちょっと
このままでいたい。



‐fin‐
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