リク小説★


すぐにしゃがみ込んで
落ちているはずのないコンタクトを探し始める海が
たまらなくて、止めさせた。


「……南美?」


隣にしゃがみ込んで、コンタクトを探していた手首を掴む。


不思議そうに首を傾げる表情に
何故だか途端に泣きたくなって。



…何してんの。


何してんの?海。



嘘だってば、こんなの。
絶対に芝居だってば。


何でわかんないの?


キッと女を見上げて睨むと

「あのっ…彼女さんですよね?本当にごめんなさいっ。あたし…」


何てしらじらしい。

あたしはきっと
海みたいに綺麗な心を持ってないから
こうゆう風に綺麗な心で話してる言葉じゃない事がわかるんだ。


海みたいなバカお人よしにはわかんない。


でもそうゆう、
バカお人よしの海に嘘をつく
見ず知らずのこの女が憎たらしくて仕方ない。
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