リク小説★

大嫌い。


大嫌い、大嫌い、大嫌い!!


「…もぉ…大嫌い…。」


ぽろぽろと今更落ちて来た涙を拭って


どうせなら、海の前で泣いてやればよかった。


そんな後悔。


とことん可愛くないあたしだから

せめてあんなシーンを目の当たりにした直後
ぽろぽろと可愛く泣いたりするくらい出来ないもんか。


何で今更零れてくんの?


涙さえもあたしの言う事を聞いてくれない。


ただゆらゆらと視界の邪魔にしかならない涙が、欝陶しい。


ううん、
こんなあたしそのものが、欝陶しい。



「…大嫌い。」


ウソ。


「…大嫌い、」


…本当は嘘。


「大っ嫌いだもん…」


それなのに
嘘しか出てこない。
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