Diamond devil

「サク、君ってどこまで失礼なの?分からなくもないよ。ほら、俺って気品があるし」


「あのねぇ、本当に気品のある人は、自分からそういうこと言わないの」


私がそう突っ込んでも、ハルはどこ吹く風だ。


「あ、そうだ。もう一つ噂があってさ。っていうかこれは事実らしいんだけど」

私とハルの小競り合いを完全に無視してオハナは続けた。


「今日、うちのクラスに編入生が来るらしいよ」


「へぇ、そうなの」

「俺には興味ない」


「ちょっとぉ!2人とも食い付き悪い!編入生だよ編入生。普通、もっとテンション上がるでしょぉ!?」

「だって本気で興味ないし」


珍しく意見が一致した私は、ハルのセリフに頷いた。
オハナはまん丸な目をさらに丸くさせて憤慨している。


「信じらんない。健全な高校生なら、もっとこう色めき立つでしょ?編入生だよ?トキメクでしょ?」


「まぁまぁ、落ち着いて」

そう言って宥めても、オハナの興奮は治まらない。

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