君の音が聞こえる
「さよーなら」
放課後になり
ようやく楽になれた気がした。
なんだか収容されて
洗脳されてしまいそうな感覚。ホームルーム中も
何回も先生は
「将来有望」「特別な子供」
とか言い続けてるし
宗教みたいだった。
「なんで分かれてるのかな」
普通科の校舎を見上げながら
私は呟いた。
同じ敷地に2つの建物。
特進は勉強をするために
放課後はすぐ自宅に帰るのが
当たり前らしい。
しかし私は
一人で校舎を探検しながら
歩いていた。
校舎は静まり返っていた。