歌って聞かせてよ。
それから少しづつ、光輝君は歌が歌えなくなっていった。
ある日。
「桃…ごめんな。歌ってやれなく、ゴホッ!…。」
「いいよ。無理しないで。私、光輝君のそばにいるだけて幸せだから。」
光輝君は話す時にまで咳き込むようになってきた。
不安にさせたくなくて、笑う私。
光輝君はそんな私を見て、照れくさそうにする。
「…大げさすぎ。」
「だって本当のことだもーん。」
光輝君を笑わせたい。
病気の事考えるくらいなら、歌や家族、友達とか
私の事を考えてよ…。
この日は先生に診断してもらう日だった。
「桃っ。俺、行ってくんな。」
「うん。ここで待ってるね。」
そして光輝君のいなくなったベッドの布団にくるまる。
ふわりと包み込んだ布団からは光輝君の匂いがした。
木のままじゃ味わえなかった幸せ。
「私…このままここから出られなくなってもいいや。」
光輝君に抱き締めてもらってるみたいで幸せなの。
ふと枕元を見ると、紙切れが置いてあった。
「?…これ…。」
よく見ると『診察の時に持っていってね。』と看護師さんが置いていったメモ書きだった。
「大切なものなんじゃないのかな…。」
そう思った私は診察室までそのメモを持っていく事にした。
ある日。
「桃…ごめんな。歌ってやれなく、ゴホッ!…。」
「いいよ。無理しないで。私、光輝君のそばにいるだけて幸せだから。」
光輝君は話す時にまで咳き込むようになってきた。
不安にさせたくなくて、笑う私。
光輝君はそんな私を見て、照れくさそうにする。
「…大げさすぎ。」
「だって本当のことだもーん。」
光輝君を笑わせたい。
病気の事考えるくらいなら、歌や家族、友達とか
私の事を考えてよ…。
この日は先生に診断してもらう日だった。
「桃っ。俺、行ってくんな。」
「うん。ここで待ってるね。」
そして光輝君のいなくなったベッドの布団にくるまる。
ふわりと包み込んだ布団からは光輝君の匂いがした。
木のままじゃ味わえなかった幸せ。
「私…このままここから出られなくなってもいいや。」
光輝君に抱き締めてもらってるみたいで幸せなの。
ふと枕元を見ると、紙切れが置いてあった。
「?…これ…。」
よく見ると『診察の時に持っていってね。』と看護師さんが置いていったメモ書きだった。
「大切なものなんじゃないのかな…。」
そう思った私は診察室までそのメモを持っていく事にした。