大きな愛
賢治はあたしを車から降ろしてくれて、一緒にベンチに座った。




「よかったね!誰もこのベンチに座らなくて...」

「ホントだよな!まぁ...俺らのベンチだし?俺が魔法かけて座らないようにしといたし...」

「何それ...」
そうやって、あたしたちは笑いあった。

「ここさぁ...なんか色んなことあったよな?最初にあったところだし、俺らギグシャクしてたし...でも、こうしてまた一緒にいられるもんな...」

「そだね...これって...運命っていうものかな??」

「運命だよ...俺はそう呼ぶよ?きっと神様が俺たちにそうしてくれたんだ。」

「あたしといて幸せ??」

「幸せだよ...当たり前じゃん!!幸せじゃないとさ、こんなに笑えないよ。笑えるのは幸せっていう意味だよ?俺が泣けるのは、すごく大切だっていう意味ね?俺がこんなにも人のことで泣くの...初めてだよ...」

「え...?」

「え...って...俺結構泣かないからさ...なんだろう?美月と出会ってよく泣くようになったな...」

「そうなんだ...」
あたしは元彼女と同じように泣いたかと思った。
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