大きな愛
「美月...?出会えてよかった...ありがとうな...」

「あたしこそ...賢治と出会えてよかった...賢治がいなきゃ...あたしもうあの時で死んでたもん...生きる意味を知ったの...ずっと1人だったから...友達さえ必要なんてないって思ったもん...でも、賢治がいてくれたから...あたしは...生きててよかったって...思えた...」

「ありがとう...」

賢治はあたしを強く抱きしめてくれた。





「美月...?美月の病気はな...本当なら...こんな日まで生きることってないんだって...ここまで生きられるのは...生きる希望があるからなんだよ...だから...まだ美月は生きていけるよ...俺と一緒にいようよ...そんな...生きててよかったなんて...もう死ぬようなこと...言うなよ...」

賢治は泣きながら言った。



「賢治...」
賢治は弱音なんて吐かない人なのに...どうして今言うの??そんなこと言ったら...あたしだってもっと生きてずっと賢治のそばにいたいって思ってるのに...あたし...今日笑ってさよならしたかったのに...。



「賢治...あたし...」

「いいんだよ...ただの...俺のわがままだから...美月に言ってもどうにもならないのにな...」




賢治...。
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