大きな愛
「じゃあ...あのクマのぬいぐるみがいい...」

あたしはいけるとは思わないけど、言ってみた。




「よっしゃ!絶対取ってあげるからな!!」

「うん!!頑張って!!」

あたしはずっと願ってみていた。

1回目...残念!!


「くっそ~...もう1回!!」

2回目...残念!!
3回、4回...ずっとやってた。
あたしがとめても「とれるまでやる!」と強く言い張ってとめられなかった。



そんなのいいのに...お金なくなっちゃうよ...






そうやってずっと頑張る賢治を見ていた。

「よし!!取れた!!取れたぞ!!美月!!美月...?」

せっかく取ってくれたのに、あたしは涙がとまらなかった。一生懸命あたしがほしいって言ったものを取ろうと必死になってくれるから...。

「美月??どした??」

「だって...もういいって...言ったのに...必死で取ってくれるから...」
まるで子どものように泣いた。
< 120 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop