大きな愛
「美月...??今お前が考えてるのはきっと...いや、絶対俺はその子と重ねてるって...考えてるかもしれない。でもな...違うんだよ?」



「何が違うの??」



「美月...」



「ねぇ...何が違うの??あたしと一緒じゃん!!重ねるしかないじゃん!!」

あたしの心はもう、今までと同じような感情しか...今までと同じじゃん...。






「美月...」


「聞きたくないよ...もういいよ...賢治なんて嫌い...いらないよ...賢治だって...もう...いいよ...」



あたしは走って賢治の家から出て走った。この場所なんて一回もきたことがなかったからわからなかった。でも、どこだってよかった。あたしはずっと走ってた。




追いかけてこなくていい...。
いらないもん...。
こなくていいよ...。


< 53 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop