大きな愛
あたしは賢治の頭をよしよしと撫でて、外に出た。

「賢治ぃ~~!!どこ行くの??もうあたし疲れちゃった!いっぱい楽しんだもん!!」

「そっか...ちょっとどっかで休むか??」

「うん!!それに...あたし今日も病院行かないといけないし...」

「そっか...じゃあ...行こうか...」

「うん!!」



どこに連れて行ってくれるかわからないけど...何も聞かなかった。何か...今の賢治は無理してるみたいだからさ...。




そして、車に乗ってあっという間に着いたのは...




「え...なんでここに...?」

「俺らが出会った場所...ここが一番いいからさ...」

駅の近くにある時計台のベンチ...。ここで出会ったんだね...。



懐かしい...。あの日からそんなに経ってないのに...ずっと前のように思える。それはなんでかな?今の自分が幸せだからかな?幸せな時間はあっという間に過ぎる...。あの頃はずっと長かった...。不思議だな...感覚の問題と思うんだけどね...。

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