空色パレット
「朝早く来て、ずっとあの調子なの」


…バッカじゃないの?


笹河の持っているコップを取り上げて、残っていたお酒を顔にぶっかけた。


「…何すんだ」


力無く話す笹河を見て、あたしはムカついた。


「帰りますよ」


笹河の腕を引っ張って、外に連れ出した。

原谷さんに謝ってから、ふと気づく。


…あたし、笹河ん家知らない。ってことは?


どこに置いてくれば?


「起きてくださいよ、ほら。家、わかんないんだから」


「んー…」


あー、もう!!

あたしは、帰りたいの。


「ちょっ、マジで起きてくださいよ。いくら温厚なあたしでも、さすがにねぇ…」


「…うるせーな」


いきなり、さっきよりも寄り掛かってきてあたしは、電柱にぶつかった。


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