空色パレット
「いったぁぁぁ……痛いじゃないですか!」


「…バカじゃん」


「はぁ!?」


「昨日、俺に襲われかけてんのによく来たな」


「悪い…ですか」


「当たり前だろ。お前、本当に…腹立つ」


「…あたしも腹立つ。人に迷惑かけたり、くだらないことばっか言ってるあんたなんか……」


大嫌い。

いつも大人ぶってるくせに、いざとなったら子供になって。


笹河は、あたしの頬に触れた。優しく撫でてくる手。


「バカなのは、あんたでしょ?」


笹河の手をつかんで、吐き捨てるように言った。


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