空色パレット
「あの、彼女さんいるんですか?」


気まずくて、つい…昨日の女の声について聞いてしまった。


「彼女?いねぇよ」



振り返って、答えてくれた。


でも、めんどくさそうな顔をしていた。


すみませんねぇ、余計なこと聞いちゃってっ。


「じゃあ、あの電話の…」


「あれは、ただの酔っ払いだ。昨日、俺ん家の前で寝てたからな。女を起こしながら、電話かけたからな」


…酔っ払い。


あ、あたし何、安心してんだろうっ!?


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