空色パレット

｢電話しろ｣


｢…番号知らない｣


｢いい加減、諦めたらどうだ？｣


｢…｣


…はぁ。

携帯をバッグから取り出して、笹河に電話をかけた。


『もしもし？』


｢笹河さん…｣


『お前、学校どうした？』


どうした？
あんたのせいで今、大変なんだからっ。


『…ん？』


｢笹河さん、気をつけて。変なゴリラが笹河さん狙ってるから｣


｢余計なことを…っ｣


携帯を奪われそうになったけど、蹴ったり殴ったりして早口で笹河さんに告げる。


｢今も、その仲間がっ｣


『大丈夫だ。もう潰した』


｢へ？｣


『目障りだったから、ちょっとな…そしたら吐いてくれたわ』


お、恐るべし笹河。
目障りでボコボコにしたのか。