空色パレット
「…あ」


「何だ」


「別にぃ」


そういや、家の鍵渡してなかった。

…空き巣とか入ったら、笹河のせいだ。


「そんなことより、今どこに向かってんの?」


「言っただろ。麻垣組だ」


「へー、ふーん、はぁー、そう」


あたしを睨んで、溜息。
ちょっと気分が悪そうな顔をしている。


「本当は嫌なんじゃ…」


「うるさい」


うーん。
今、すごくイラッときたのは何でだろう。


ゴリ男の異常な汗。

ちょっ、やめてって感じ。


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