空色パレット
何で、あたしん家に女連れ込んでんの!?

バカ、バカ!


「ねっ、あたしが毎日ご飯作ってあげる?」


「いや、大丈夫。それに一緒に住んでるやついるし」


「誰…?」


悲しそうに聞く女の人。

…あたしだよ。


「すっげーおもしろいやつ。女じゃないみたいな」


「…その人のこと…好き?」


「ああ」


…笹河ぁ。

笹河のバカぁ。


「笹河さぁーん!」


リビングに飛び込んで、笹河に抱き着いた。

笹河も女の人も驚いていた。


「うぁぁぁ…さ、笹河さぁん」


「おまっ、目と鼻から水出てるぞ」


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