空色パレット
あたし、わがままだ。


あんなに嫌がってたくせに、今になって…。



「好き…好きだから……お願いします…」



何を言いたいんだろう。
涙が笹河の腕に落ちた。


「俺も好きだ。でもな、蒼空。今までお前に手出そうとしたり、軽いキスしたり、抱き合ったりして気づいた」



何を?
悲しそうな顔しないでよ。



「誰からも認められる男になって、お前をもっと好きになりたいって」



「今すぐ、もっと好きになってよ」



あたしは、これからもっと好きになるよ。

笹河のこと、大好きに…。


お願い、お願いだから……全部、あげるから。



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