空色パレット
焼肉屋に向かっている途中、笹河に電話がかかってきた。


「え…あ、ああ…ええっ」


…?
どうしたの?

困ったような顔をして見てくるから、まさかと悪い予感がした。


電話を切って、あたしの頭を撫でてきた。


「…あのな」


「またデートとかじゃ…ないですよね?」


「ん…」


ちょっと、ちょっと。

やめてよね、そういう返事。


笹河は、諦めたように頷いてあたしの肩をつかんだ。


「頼みがある」


「は?」


「明日…学校、サボって一緒に来てくれ」


「どこにですか?」


変なとこはやめてよね。


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