空色パレット
そんなのおかしい。
おかしすぎるよ。


「危ない仕事だってする。そのせいで、巻き込む可能性がある。わかったか?」


あたしの頭を撫でながら、寂しそうに微笑んだ。


何も言えなくて、信号が青になるとあたしから笹河の手を握った。


「素直でよろしいっ」


「調子に乗らないでください」


さっきの寂しそうな顔じゃない、笑顔であたしにくっついてきた。


「もっとくっつけ」


「嫌っ」


嫌がっても、離さない笹河。


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