空色パレット
部屋に入ると、広くて綺麗だった。

大きなベッドの上に降ろされて、俯くあたしの頭を撫でた。


「あ、のぉ…」


「風呂入るか?」


マジだ。
この人、マジで言ってるよ!


あたし、そんなつもりじゃないっつーの!


首を振ると、笹河は笑ってあたしの隣に座った。


「俺と入る…?」


「え…」


笹河の真剣な目に、何も言えなくて。

何か変だよ、笹河。


さっきまで、ふざけてたじゃん。


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