寂しい決断と悲しい別れ
母の決断を聞いてから、中々バイクを売りに出せなかったのは、きっと心の奥底にそんな気持ちがあったんだと思う。

でも、先日の春の陽気を感じたら、
『このままじゃダメだ。ちゃんと乗ってくれる人の所へ』
と思った。

ちゃんと走ってもらえる人の手に渡ったほうが、ドラッグスターは幸せだと。


ちょっとしか走れなかったけど、ちゃんと思い出はある。

短かったけどありがとう。

一緒に走れて楽しかったよ。

最後の写真なのに、空の下じゃなく車庫の中でごめんね。

次の人と、青空の下を爽快に駆け抜けてね。

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