春が来たら

命を乞う人

何もいらない
たぶん、そう
安らかな眠りを求めてはいない
熱い命が欲しいだけ

じっとしたまま
ただ、やり過ごす
一人の時間などいらない
まっすぐな気持ちが見たいだけ

この時
たぶん、そう
癒しの時間など欲しくない
ただ一つの魂が欲しい
もがく心
逃げられぬ苦しみ
たまらずに吐き出す苦み
胸のうちを掻きむしる
流れる血
にじむ泥
乾いた涙

そしてしばしの静寂

眠りたいのではない
癒しを求めているのでもない
欲しいのは激しく鼓動を打つ命
果てしない夢を見る希望
不確かな、それでいて永遠の約束
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