愛してるのに愛せない
「負けた…」
ボソッと誰かが言った…
「えっ…?」
あたしはよく聞こえなかったから、もう一度聞こうとした。
きっと大輝だろう。
「俺も彩に負けたぞっ!どうしよう大輝!」
え……ええぇぇぇっ!!?
あたし……海斗に勝っちゃった!?
あたしは意外な結果に困惑する。
「なんで!?なんで彩が海斗より点数取っちゃってんの!?」
大輝が焦ってあたしに質問する。
あたしは何をしたか、思い出す。
「確か……海斗に教えてもらったところを復習したから…かな?」
「俺…475点だぜ?」
海斗があたしたちに点数を教えてくれる。
「ちゃんと頑張ったんだな…彩」
「えっ?…あっ、うん…」
「偉いぞっ」
海斗があたしの頭を撫でて褒める。
大輝は何故だか悔しそうにしていた。